HIV成人100人に1人   

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国連推計で4000万人
東アジア 2年で5割増

国連エイズ計画(UNAIDS)が23日発表したエイズウィルス(HIV)感染に関する年次報告によると、世界の感染者数は今年末に4000万人、成人のおよそ100人に1人に及ぶ見通しだ。感染者の約3分の2がサハラ砂漠以南のアフリカに集中する一方、中国を中心に東アジアでの感染者がここ2年間で約5割増の110万人に達する勢いとなっている。

報告が示した今年末の感染者数の推計値は3940万人。推計に幅を持たせた場合、少なくとも3590万人、最悪で4430万人と予想している。

最多で4600万人とした昨年末の報告より少ないのは統計の制度を高めた結果で、感染者数は依然層化傾向にあるという。

今年は新たに490万人が感染する一方で、310万人が死亡。サハラ砂漠以南では感染者の増勢が徐々に落着いてきたものの、報告は「新たな感染者数とほぼ同じ人数が死亡しているということにほかならない」と指摘している。

東アジアの感染者は110万人となり、2002年末に比べて45%も増えた。特に中国では麻薬注射と売春が原因と見ている。

日本の感染者は少ないものの、女性の感染者数が比較的安定している一方で、男性は着実に増加。「主に男性同士の性行為で感染が広がり、それが女性にも及んでいる」としている。

アジア全体の感染者は820万人となり、2年前よりも100万人増えた。

今回の報告は女性の感染が拡大していることに憂慮を示した。国連児童基金(UNICEF)の最近の調査では感染率の高い国では若い女性の半数以上がエイズに関する基本的な知識を持ち合わせていないという。

(2004.11.24 日経)

by nukina1950 | 2004-11-30 23:32 | 医療

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