元保育士自殺で労災訴訟   

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退職1ヵ月後も認定 東京地裁

1993年に過労の為保育所を退職して一ヵ月後に自殺した元保育士(当時21歳)の両親が、労災認定を求めた行政訴訟の判決で、東京地裁(難波孝一裁判長)は4日、過労自殺と認定、労災と認めなかった労働基準監督署の処分を取消した。

昨年2月、水戸地裁で退職後一週間で自殺した医師について労災を認める判決が出ているが、退職一ヶ月後に自殺したケースで労災を認めたのは初めてという。過労死弁護団全国連絡会議幹事長の川人博弁護士は「認定範囲を広げた意義は大きい」とみる。

訴えていたのは神戸市の経営コンサルタント、岡村昭さん(70)と妻の紀子さん(67)。

判決によると、岡村さん夫妻の長女、牧子さんは1992年に保育士の資格を取得。翌年1月から兵庫県加古川市内の無認可保育所で働き始めた。保育氏が一斉に退職したため四月から受任保母となることが決まり、業務が急増。帰宅後も翌日の準備などで深夜まで働き、2,3月は休日も出勤する状況になった。

3月31日には過労のため入院、精神的ストレスが起こす心身症的疾患と診断された。3月31日付で保育所を退職、4月29日に自宅で自殺した。

岡村さんは労災申請したが、加古川労働基準監督署は、「4月11日には治っていた」として、過労と自殺の因果関係を否定、国の労働保険審査会への再審査請求も昨年3月に棄却され、同年6月に提訴していた。

東京地裁は判決で牧子さんは過労によって「適応傷害」に分類される精神障害を発症したと認定。そのうえで「うつ状態には気分変動があり、繰り返しながら回復していく」と指摘し、自殺した時点で治っていたと言う監督署の判断は「早計に過ぎる」と判断した。

さらに「精神面での不安や抑うつ気分は容易に回復しがたいものであり、かなりの期間長引くのが一般的」という主張を認め、「適応障害は(退職によって)発症原因が除去されれば、常に速やかに治るとは思えない」と指摘した。

小島裕・厚生労働省兵庫労働局労災補償課長の話

判決内容を十分検討し、関係機関と協議の上、控訴するか否かを含め対応したい。


                                      (2006.09.05 日経)



※真紀子さんが自殺されて既に14年が過ぎています。
 ご家族の悲しみと苦しみに、心が痛みます。
 時間がかかりすぎです・・・。

by nukina1950 | 2006-09-18 11:59 | 年金,保険制度

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